子供の頃、「○○山が雲に隠れたから雨が降ってくる」などと、年寄りから聞かされたものだ。これは天気予報もない時代からそこに住む人が自然と向き合いながら、得てきた知恵である。それがまた良く当たるから大したものだ。しかし、今日の情報社会は、人をあっという間に有能な人にしてしまう。それが大きな間違いで、その危うさは今大きな事故が起こるたびに言われる所である。経験から得た知識をもう少し大切にしたいものだ。それにしても一つにことを長年続けてきた人は、良い味がある。人の魅力の何たるか、を思う一冊である。
*三浦しをん著 徳間書店 2009
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