「たまかな暮し」
2012/07/21(Sat)
今、谷根千では、四畳半の木賃アパートに住みながら、銭湯に通い、商店街で買い物をし、お寺の寄席を楽しみ、居酒屋で一杯やるカップルが増えていると聞く。「たまか」とは、慎ましいという事だが、そこに豊かさがあると思う。グローバルの観点が増々加速する中、365日のささやかな事柄を大切にしようとする人達が多くなってきたという事だ。人は、案外正直なのかもしれない。ケイタイを片時も離せない人に、読んでもらいたい一冊である。主人公のように歳時記を持って、街にでも出かけてみますか。
*常盤 新平著 白水社 2012
No.270
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