「リア家の人々」
2011/08/13(Sat)
そう言えば、家族特に寺内貫太郎の様ながんこおやじをあつかったテレビドラマに久方お目にかかっていない。ご時世とはいえこの頃は、親父はなりを潜め「父権の喪失」なる言葉も言われなくなった。この物語は、戦前から1960年代までの昭和史を織り交ぜながら一人の親父を中心に書かれた家族の話である。ちゃんとした考え方を持ちながらそれを言葉にしなかった親父の存在感ともどかしさを思う一冊である。同士よ!がんばろう!!
*橋本 治著 新潮社 2010
No.220
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