「トモスイ」

2011/07/01(Fri)



読んでいくと、何時もあたりまえのように時は進んでいくと思い込んでいる事が何か怪しくなる。読んでいくと、何時も目にしている事柄の先にあるちょっとした綻びから、未来へ過去へ異次元へと広がっていくような不思議が生まれる。「事実は小説より奇であり、その奇を料理してお皿に載せたのが小説だが、お皿に載せられた奇はもう、奇でなくなる。」あとがきより。  奇な一冊である。
*高橋 のぶ子著 新潮社 2011

No.215

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